simplicalなabelian, monoidal圏分類から見たforcing ,p-adicの操作性
∞-simplexからhigher category theory的に構成されるabelian category, monoidal categoryの性質を分類しつつ、simplicialな構成法による三角形、四面体による加法的な構成法と、cubicalな立方体的構成法の点、辺、面の増え方を比較する。この観点からp adic numbers, perfectoid, diamonds のようなp adic geometryのツールキットの機能性について考察する。continuum hypothesisのポールコーエン的なforcingはmonoidal category的性質を持つことを分類。
1. 高次圏論における Abelian と Monoidal
∞-simplexを基盤とするHigher Category Theoryにおいて、Abelian と Monoidal は圏同士の演算性質が異なります。
- Abelian Category(アーベル圏的):
- 性質: 加法性質
- 論理: A ⊕ B。代数操作のように圏操作することができ、素を足し合わせても全体の「型(公理)」は維持される Well-behaved な圏です。
- Monoidal Category(モノイド圏的):
- 性質: 積法性質。対象同士を「合成(Tensor Product)」します。
- 論理: A⊗ B。ルールの異なる圏のcontinuum hypothesisの強引な貼り付け(Paul Cohen forcing)を可能にします。
2. Simplicial vs Cubical: 次元の増殖
simplexによって作られるcomplexをどのような素単位で処理するかでsimplicalとcubicalが分かれる。
| 次元 (n) | Simplicial (単体) | Cubical (立方体) |
| 0次元 | 1点 | 1点 |
| 1次元 | 2点、1辺 | 2点、1辺 |
| 2次元 | 3点、3辺、1面 (三角形) | 4点、4辺、1面 (正方形) |
| 3次元 | 4点、6辺、4面 (四面体) | 8点、12辺、6面 (立方体) |
- Simplicial(加法的構成):最小限の頂点数で空間を定義します。非常に効率的で「剛性」が高く、Abelian な分解・解析 に向いています。三角形を足し合わせていく「パズル」の論理です。
- Cubical(立方的構成):頂点数が 2^n で増えるケーリーディクソン的な構成です。一見冗長ですが、各辺が並行であるため「直積(X⊗Y)」の扱いが容易です。Monoidal な強引な貼り付け や、高次ホモトピーの記述において機能性を持ちます。
3. p-adic geometry ツールキットの機能性
この「構成法の違い」を p-adic geometry に適用すると、ピーターショルツの素数の性質を用いた幾何化の有用性が見えてきます。
- p-adic numbers (p進数):本質的に Simplicial な「点」の集積 です。p進的な細分化によって 0次元を深掘りしますが、自力では次元を横に広げる力が弱い「解析的な素材」です。
- Perfectoid spaces:p進数に「無限の積(p乗根)」を導入し、Cubical な接続性 を与えた状態です。これにより、標数 0 と標数 p を繋ぐ「積のトンネル」が開通します。
- Diamonds: Simplicial な頂点を必要としない、純粋な Monoidal 構成物 です。点(0次元)の群論的表現を Cubical なグリッドの上に「強引に」貼り付け、高次元の幾何学をエミュレートするモジュラリティの型として機能します。
4. Forcing(強制法)と Monoidal の分類
ポール・コーエンの Forcing は、集合論における Monoidal Category 的な操作です。
- Monoidal 的性質としての Forcing:宇宙 V に条件 P を「掛ける」積分操作は、既存の Simplicial な整合性を無視して、新しい次元(実数)を Cubical に挿入 する行為です。
- 分類:
- 純粋積的 Forcing: 濃度(ノルム)の合成
- 対称的・Abelian 的 Forcing: Abelianな対称性を得られない場合に高次ホモトピー的な合成をすることで、高次対称性を得ることができます。
考察
高次代数構造を低次幾何に置き換えることでモジュラー性を発見し、数学的証明操作をするというのが数学の進化の歴史であるが、geometricな四則演算(足し算、引き算、掛け算、割り算)は圏論的性質においては足し算、引き算(加法グループ)と掛け算、割り算(積法グループ)に明確に分類されるということになる。また、素数は加法、積法とは独立した周期を持った相対的不変量として、圏構造を効率的に記述するために有用である。ゲーデルの不可能性定理やcontinuum hypothesisなどの「不協和音」はより高次な「協和音」に進行するための指向性(resolution)を持っているといえ、「協和音」は新たな「不協和音」を求める。和音のsuspensionや不協和音のtension、一瞬のappoggiaturaによって作られる対称性の破れは必ず、「心地よい」新たな高次対称性を発見するadjunctionになっており、free functorが開発されるというのが数学的な進化の「型 type」である。
相手のノルムがどうであろうが境界面を確定しobjectとして積法合成するのがモノイダル圏のforcingである。ゲーデルの不可能性というのは内部不可能についてはLevy reflection principleによって解決されそうだが、境界面を閾値にして全く異なるノルムの圏を合成できてしまうため、univalence axiomやreflection principleのような規則正しいノルムの綺麗なpostnikov towerにはならないのではないかという細分化が近年されているようである。
四色定理のHeawood公式が解は示していても数学的証明として3-SATで構成できていなかったように、圏論的性質もboolean algebraで厳密に証明されるまでは四色定理のようなpruningとbruteforceが必要になりそうである。

