John Larry Kelly Jr.

Decrypt history, Encrypt future™

John Larry Kelly Jr.

A New Interpretation of Information Rate

1. 論文内の核心的な記述

ケリーの論文 “A New Interpretation of Information Rate” の結論部分には、こう記されています。

“The gambler with a private wire will eventually have exponentially more money than the gambler without one.”

(専用線[=外部には漏れていない情報源]を持つギャンブラーは、やがてそれを持たないギャンブラーよりも、指数関数的に多くの資金を持つことになる。)

ここでいう “private wire” とは、現代の投資文脈で言えば「期待値がプラスであるという確信(エッジ)」や「独自の分析による情報」を指します。

2. 「必然的に富豪になる」の数学的裏付け

ケリーは、もし G(指数関数的な成長率)が正の値であるならば、試行回数 n が無限大に近づくにつれて、資産 V_n は統計的に確実(Probability 1)に増大し続けることを証明しました。

“…the probability that the gambler who follows this strategy will eventually be richer than any other gambler who follows a different strategy approaches unity as $n$ goes to infinity.”

(この戦略[ケリー基準]に従うギャンブラーが、他のいかなる戦略に従うギャンブラーよりも最終的に豊かになる確率は、試行回数 n が無限に近づくにつれて1に収束する。)

  • 情報の優位性がある限り: どれほど小さな「エッジ」であっても、ケリー基準で正しく資金を配分し続ければ、複利の力によって資産は指数関数的に膨れ上がる。
  • 時間の問題である: 「いつ」富豪になるかはエッジの大きさとボラティリティに依存するが、「なるかならないか」で言えば、数学的には「なる」以外の選択肢がない。

現代のSPY積立への置き換え

「期待値がプラスなら数%を強制的に割り当てる」という行動は、ケリーの言葉を借りれば、自分専用の「private wire(富への専用線)」を引く行為です。市場にはノイズ(暴落や急騰)が溢れていますが、S&P 500が長期的には成長するという「情報(エッジ)」を構造的に証明しケリー的な配分を守るなら、あとは「時間の経過」という物理現象が投資家を目的地へ運んでくれる、というのが命題です。