The Price Advantage
1%の価格低下(または上昇)が、約10%(文献によっては8%〜11%)の営業利益に影響を与えるというデータは、世界的な戦略コンサルティングファームであるマッキンゼー・アンド・カンパニー(McKinsey & Company)が発表した研究(レポート)が出典です。
具体的には、マッキンゼーのパートナーであったマイケル・マーニ(Michael Marn)氏らによる価格戦略に関する一連の調査、および彼らの著書 『The Price Advantage』(邦題:プライス・アドバンテージ価格戦略) の中で示された分析が基になっています。
主な出典元
- 論文・レポート:
- マッキンゼーの機関誌『McKinsey Quarterly』に掲載された “The Power of Pricing”(2003年など複数回改定)というレポート。
- https://www.mckinsey.com/~/media/McKinsey/Business%20Functions/Marketing%20and%20Sales/Our%20Insights/The%20power%20of%20pricing/The%20power%20of%20pricing.pdf
- 書籍:
- 『The Price Advantage』(Michael V. Marn, Eric V. Roegner, Craig C. Zawada 著)
- https://books.google.co.jp/books/about/The_Price_Advantage.html?id=z8fTEwqgkboC&redir_esc=y
研究の具体的な内容
マッキンゼーがS&P 1500(米国の主要企業1500社)の平均的な財務データをベースにシミュレーションを行ったところ、利益を増やすための各レバー(要素)を「1%改善」させた場合、営業利益に与えるインパクトは以下のようになると発表しました。
| 1%改善させた要素 | 営業利益へのプラス効果 |
| 販売価格の1%値上げ | +11.1 % (約11%) |
| 変動費の1%削減 | +7.8 % |
| 販売数量の1%増加 | +3.3 % |
| 固定費の1%削減 | +2.3 % |
これの逆もまた然りであり、「安易に1%の値下げ(価格低下)をすると、営業利益が約11%吹き飛ぶ」 という企業の価格設定(プライシング)の重要性を説く際の代表的なデータとして、世界中の経営戦略やマーケティングの教科書で引用されています。
よく見かける-5%は営業利益を-50%にするアクションであり、-50%というような大幅ディスカウントは将来見込み客の購買意欲低下も含めると、営業利益を減らすどころか、将来在庫価値を毀損させ、赤字になることを確定させるアクションになるということである。

