何度目の宇宙創生か

Growth-as-a-Service™︎| Decrypt History, Encrypt Future™

何度目の宇宙創生か

宇宙自体がイノベーションツールだとすると空間は生命創生のテストベッドである。粒子サイズから惑星、恒星、中性子星、ブラックホール、銀河まで、宇宙は様々な形を形成し、クオークから陽子、原子、分子、高分子化合物、植物、動物、霊長類まで、さまざまなサイズの自己複製存在を生成している。

この宇宙において、海のある、タンパク質が活動できる範囲の温暖な惑星はまれである。海は宇宙で水が液体で存在する温度帯で存在しうる全原子を含んでおり、海の発生から38億年かけて人間が生成された。

しかし、38億年というのは時間の矢で順番で生成されるというわけではなく、過去と未来を行ったり来たりという相互関係で成り立っていそうである。人間は量子レベルの現実を認知するようなニューロン構造を持っていない。現在の地球が数万年の間隕石の衝突もなく、生命のダイバーシティが安定して実現できる時代に落ち着いているのは、未来から過去にわたる試行錯誤の繰り返しから生まれた1つの点なのかもしれない。

時間を因果的直線ではなくトポロジカルな柔らかいネットワークなのだ。

つまり、人間は宇宙を旅行し、さまざまな可能性をトライし、隕石のぶつけ合いなどの宇宙戦争を繰り返し、勝利を手にして現在の安定的な地球を勝ち取ったということである。もしかすると天の川銀河を探しても、1兆個の他の可視宇宙の銀河を探したとしても、同時代で地球以上に繁栄している惑星は発見できないかもしれない。可視光線でもしハビタブルゾーンを発見し、生命体のシグナルを捉えたとしても、それは何万年も前の光である。つまり、生命とは電磁波では捉えることのできない存在であるということだ。生命は要素還元できない複雑系であり、CPT領域の粒子数で補足できる領域を遥かに超えた巨大数なのである。

しかし、同時に存在していることがわかるのである。これは時間の矢の認識を形成する陽子よりもスケールが小さい粒子の影響に由来知る。宇宙戦争の名残が、なぜあるかわからないピラミッドやナスカの地上絵、万里の長城のような巨大構造物なのかもしれない。先人がなぜかわからない力に動かされて作ったものを、短絡的に潰してしまうのは、天変地異を呼ぶ行動かもしれない。地震が起きるのは、日本橋の神社を潰したからかもしれないのだ。

現代であればアップルのような巨大構造物は何かの広域な通信の結果かもしれない。このような巨大構造物を生み出す力はいつも巨大である、人間はなぜ動かされているかもわからずハイプを生み出す。この何かわからない背景力をバブルと片付けてしまうのは簡単だが、そう簡単には決めつけることができない。なぜなら、塩、酒、船、スパイス、チューリップ、米、銀、金、絵、ビットコインなど、Hypeは時代を超えて必ず起こるものだからである。この大きな力をただのブームと捉えるのか、生命体が巻き起こす巨大なエネルギーの一側面と見るかによって、イノベーションをコントロールできるかどうかが決まるのである。

生命があるか、命がないかの二択を識別できない、これは病理である。生命は重力であり時間を変えるものだ。時間に縛られたものは生命と呼ぶことはできない。生命は巨大数を扱うものであり、要素還元して箇条書きで必要十分条件を履行できるようなものではない。

生命を育てるとき、それはいつも2択の中空をとる。大きくなるとも言えるし、大きくならないとも言える中間の状態というのが生命がもつ「空」の力である。常に行けそうでもあるし、常に行けなさそうでもある。しかし、それ以上に小さく、かつ強い重力場の力学で時が操作されていくのである。

プロダクトとは生命尊重の意思のコーディングである。電池のあるコンピューティングデバイス以外にも、服は電池のないコンピューティングデバイスであり、人間も5つの元素(炭素、水素、酸素、窒素、リン)で構成されたATPを動力源とするコンピューティングデバイスであると言える。

壮大な宇宙大作である命を保全することこそ、宇宙のイノベーションをリードする光である。つまり「生命を守り拡張すること」が、宇宙における真のイノベーションである。