世界の富の半分は上位1%が保有する

事業において地球上の富の分布を正確に把握することは重要だ。特に、富の半分は1%に集中していると言って良い。つまり、上位1%だけを相手にすることで、世界の富の50%が代弁される。
🌍 最新の富の分布状況(2023–2024年の主要報告より)
🔹 クレディ・スイス & UBS「Global Wealth Report 2023」
- 世界の上位1%の富裕層が**世界全体の富の約44.5%**を保有。
- 上位10%で**約84%**を保有。
- 下位50%はほぼ0.75%未満の富しか持っていない。
👉「世界の富の8割が10%に集中」
🔹 Oxfam(オックスファム)の報告(2023年ダボス会議)
- 上位1%の人々が**パンデミック以降に新たに創出された富の約2/3(約66%)**を獲得。
- 下位99%で残り1/3を分け合っている。
👉 新たに創出された富に関する話だが、上位1%の人は、下位99%の人の平均の約192倍の富を得ている
(パンデミック以降の新規創出富に限る)
📊 富の局所性のイメージ(2023年時点)
分類 | 世界の富の保有割合 | 備考 |
---|---|---|
上位1% | 約44〜50% | 国・年により変動あり |
上位10% | 約76〜84% | 中間層も含まれる |
下位50% | 0.5〜1%未満 | 実質的に富を持たない |
プレミアムに支払いをするのは上位1%
余剰資金を持った富裕層は、短期的ニーズの他に、長期的ニーズ、局所解に対する広域解への消費をする。つまり、プレミアムに支払いをして、将来フリーキャッシュフローの現在価値に投資するのは上位1%の層かまたはその候補者である。富の分布に関する正しい地図を保有することは、プライシングパワーとはどういうことなのかを考える前提条件となる。つまり、対象とするセグメントによって全く戦略は異なる。行列ができている飲食店がさほど稼いでいないのも、富は下位90%には20%未満しか転がっていないからである。