デジタル革命の方向性
2000年代のITバブルと2020年代のIT景気は大きく前提の異なるものであり、今回の地殻変動では、最大規模の自動車業界、製造業界、小売業界大手であっても、クラウド、コネクテッドIoT、SaaS、セキュリティへの対応が事業継続に不可欠となっています。
開発手法の変化
ICT技術の変遷に伴い、システム開発手法のメインストリームは継続的に変化してきました。
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Procedural
1950年代は手続き型と称される開発言語が主流でした。システムはシステムは首尾一貫したプロセスを前提として構築されました。
2
Object Based
1980年代はオブジェクト指向と称される開発言語が主流となります。手続き型ではなく、目的に応じた機能を組み合わせて開発が進められました。
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Component Based
2010年代以降では、インターネットの発達やプログラミングコミュニティの拡大により、ゼロからコードを書くことはほとんどなくなり、事業目的に応じてITインフラおよびソフトウェアコンポーネントを組み合わせたアジャイル開発が主流となっています。
クラウド時代の開発の基本
インフラストラクチャを全世界に拡張できる時代の開発は、10年前とは全く異なる開発プロセスをもたらしています。ITインフラの調達コストが構造変化したことにより、組織の意思決定モデルと決裁権限を変更できない場合、変更できた組織と比べて生産性に10倍以上の差が開いてしまう時代となりました。
アジャイルDevSecOps開発
ウォータフォール型で設計、開発、検査、リリースをプロセス化するのではなく、MVP(MinimumViableProduct)すぐに動く製品をリリースし、バグ、セキュリティ、UX、マネタイズモデルに関して製品を市場参加者の声を反映しながら継続的に改善していく手法。
コンポーネント型開発
クラウドIaaS、PaaS、ライブラリ、API、プラグインを組み合わせてノーコード、ローコードと言われる手法でシステムを1〜3ヶ月で構築し、サイトアナリティクスやサーバログ分析により継続的に改善していく手法。
コンテナベース開発
アプリケーションのソースコードとオペレーティング・システム(OS)ライブラリー、コードなど必要な依存関係を組み合わせた、標準化された実行可能コンポーネント(コンテナ)を基本単位とした分散型アプリケーション開発と配信。DockerやKubernetesなど。