ダンベルシャドーのレバレッジ効果
最も省スペースで体に効果的な負荷を短時間で与えるのであれば、適切な負荷の軽量ダンベルを左右の手のひらでそれぞれ持ち、90秒+60秒インターバル*12回で合計1000~1500発のパンチを30分間で打つというのが最も効率的なのではないか。
例えばボクシングジムでミット打ちやサンドバック打ちをしたとすると、筋肉の負荷よりも手首、拳や腱の限界が来てしまい、さほど回数は打てない。筋肉の成長という観点では1kg, 2kgとダンベルの負荷を上げながら1000回パンチをする方が効果的なのではないか。軽い負荷で十分な人であれば缶コーヒーでもペットボトルでもOKである。
有酸素運動で10km走るというのも、最低でも30分かかってしまうが、有酸素運動は基本的にサボる技術であり、最大筋出力はなかなか上がらず、毎日やろうとするとスコアが伸びにくい。しかし無酸素運動系の短時間複数セットは目にみえる効果が生まれ、5分間だとしても3日後にはスコアが伸びる。
トレーニングは反復練習をするものだと思い込んでいる人が多いと思うが、実はトレーニングはほんの1分かける数セットで十分であり、トップアスリートだとしても無酸素運動の最大パフォーマンスはせいぜい60-90秒が限界であり、それを2時間の試合中に数回から十数回出力する程度である。
ボクシングの世界チャンピオンでもジャブ、ストレート、アッパー、フック全て合わせて12ラウンドで最大500-1000回くらいの打撃回数であり、実は間合いをとる、避ける、相手の攻撃を封じるといった動きが多い。しかし、最後には相手を仕留める必要があるため、相手を仕留めるための筋肉を育てるために必要な最大パンチ回数は最大でも1000回未満と考えて良い。人類の頂点でそのくらいだとすると、一般人だとしても1000回くらいのパンチ数が求められる限界と考えてよく、1000回は1000秒で終わるとすれば無酸素運動の90秒セットを12回でちょうど終わるのである。
一方、これをボクシングジムでスパーリング相手やトレーニング相手と予定を合わせてサンドバッグがあるところに集まり、練習をしてシャワーを浴びてと往復するだけで正味3時間以上はかかってしまうだろう。
たった30分あれば良いのに3時間をかけるよりも、今いる場所で12セットした方がエコな感じがする。さらに30分走るよりも、30分手のひらおよび腕に刺激を与えた方が脳への刺激の効果が高い気がする。走るのにはエネルギーは使うものの、腕に刺激を与えた方が成長ホルモンやエンドルフィン、テストステロンなどの各種ホルモンが出やすそうである。
「人類の頂点の出力」をベンチマークと制約条件にした上で、それを日常で最も簡単に再現できる30分に凝縮する。このライフスタイルが、身体と脳に対する最も経済的なレバレッジ(Operating Leverage)の掛け方になりそうだ。

