多惑星文明における「真の王」|Multiplanetary Civilization

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多惑星文明における「真の王」|Multiplanetary Civilization

アポロ11号が人類史上初めて月面着陸に成功したのは、アメリカ東部時間の1969年7月20日で、日本時間では、翌日の1969年7月21日 午前5時17分だった。現代の有人宇宙飛行はアルファード1台分くらいの空間で過酷だが、徐々に快適な空間に変化していくことだろう。

火星への有人宇宙飛行は最短でも9ヶ月ほどかかり、帰ってくるのに火星の軌道が地球と近くなるまで2年間待たねばならない。最低でも3年間を狭い空間と防護服、地中で生活するのは最も過酷なフロンティアであろう。

しかし、人類は南極大陸、深海探索など、同様な過酷で制限された環境にトライしている。有人火星探索も10年以内には現実化するだろう。

海を埋め立てる建設会社や海上石油プラントを建設する会社、造船業がそうであったように、最初は夢のような技術に感じるようなものも、徐々に当たり前になり、バブルが沈静化して、資源も給与もコモディタイズドされる。

宇宙探索についてもゼネコンが活躍し、プラントエンジニアのように土木作業をしに出張する時代が来るだろうが、あくまで消費者のほうが優位だろう。

このような「熱」を持った始まりの時代には、位置ポテンシャルが拡散し、さまざまな組織の活動が気になってしまうだろう。しかし、周囲を観測して行動を決めるようなら外部制御型デバイスとして時代に流されてしまう。時代を牽引するには歴史を振り返り、あらゆる活動が「収束」したあとの「停留」を探すことが重要である。位置ポテンシャルのエネルギー停留は極低温で起こる。クールなハートが有利なポジショニングを明らかにする。

闘争、統治、革命の歴史を眺めてみると、現代の国王、大統領、総理大臣、国家元首といった制度は、実は「真の王」を隠す隠れ蓑であるのではないかと考えるとどうだろうか。アルファードくらいの居住空間で宇宙に飛び立ち、放射線に暴路される宇宙飛行士と同様、表向きの首長は常に闘争に晒され、その命を狙われるため、組織的に回避手段を演算し続ける必要があり、自分で決めるよりも組織に決めてもらうほうが合理的になる閾値を超える。命を狙われながら自由に行動したり、自由に思索することはできない。したがって、「長」は象徴として儀礼行為を行うにとどめ、その背後で「真の王」は自由に旅行する。

そして「真の王」は誰かというと時間とカネの自由を得た最終消費者なのである。最終消費者が消費するというゴールに向かい、あらゆる製造業、IT業が土木工事、建設、生産、維持保全をしている。

国家や地球で最も権力を持っている人はアメリカ合衆国大統領ではないのだ。昔は国家や財閥、ファミリーオフィスが力学の中心であった。しかし、情報の機会均等が進み、国家レベルの情報を一般人でも取得できるようになると、Webアプリケーションを使いに来ているただの一市民が、実は世界で最も優秀なプロダクトマネージャーの可能性がある。

力学的には空間構造とエネルギー回路を認知するだけで物事が終了する。認知すれば介入することができ、コントロールが可能になる。

そのような認知能力を持つ主体は、すでに地球時間が生きづらくなり、24時間39分という火星の自転周期に同期し始めており、皆のように朝起きて出社するのが辛いと感じているかもしれない。これは単なる怠惰ではなく、地球という既存のシステム(時間軸)から離脱し、より大きな惑星力学に同期し始めている兆候である。

そのような「王の素質」を持つものがすべきことは力学の的確な認知である。人間はより大きな力に従属しており、惑星はその際たるものである。

最も権力を持ち、物理的な力学を持つ主体が見えづらくなり、ノード化しているのが西暦2020年代である。