リシュモンのゴールド使用量時系列
◆ 1. リシュモンの創業者=ルパート家
リシュモンの前身は、南アフリカの富豪:
👑 アントン・ルパート(Anton Rupert)
(ヨハンの父)
が1930年代〜70年代に築いた事業グループ(奢侈品・タバコ・酒類)です。
1988年、子の:
👑 ヨハン・ルパート(Johann Rupert)
(1950年生、現会長)
がグループの国際資産をまとめて
Compagnie Financière Richemont(リシュモン) を設立。
◆ 2. リシュモンは創業時点からルパート一族の支配
創業時から現在まで、全期間を以下の2人が担っている:
■ Anton Rupert(父)
- 創始者
- 1980年代の基礎作りを主導
■ Johann Rupert(子)
- 1988:リシュモン創設
- 現在まで実質の「絶対的支配者」
- 取締役会長(Chairman)
- 多数議決権を持つA/B構造でガバナンスを完全掌握
◆ 3. 株式構造:ルパート家が“議決権の圧倒的多数”を持つ
リシュモンは特殊な株式構造です。
- 上場株(A株):市場に流通
- ルパート家保有のB株:議決権 10倍
- これによりルパート家が 約半数以上の議決権を保持
▶ 経済保有率は少なくても、議決権は一族が支配する構造。
◆ カルティエの創業年
🔹 1847年(パリ)
創業者:
ルイ=フランソワ・カルティエ(Louis-François Cartier)
場所:
パリ・モントルゲイユ通り(Rue Montorgueil)
カルティエは 19世紀に創業された老舗ジュエリーメゾン。
その後、
- アルフレッド・カルティエ
- ルイ・カルティエ
- ピエール・カルティエ
- ジャック・カルティエ
の3兄弟の手によって“王の宝石商”として世界的ブランドに成長します。
◆ カルティエがリシュモン傘下になった年
🔹 **1979年〜1988年の間に段階的にルパート家に買収され、
1988年のリシュモン設立時には中核ブランドとして正式にグループ入り。**
正確には以下のステップで吸収されました。
◆ カルティエ → リシュモン 傘下入りの時系列(詳細)
● 1979年
カルティエの国際部門 “Cartier Monde” が
南アフリカのルパート家(South African Rupert family) の投資会社
Rembrandt Group によって取得され始める。
※ この段階でルパート家がカルティエの大株主となる。
● 1981〜1984年
ルパート家がカルティエの議決権をさらに拡大。
世界各国のカルティエ事業を統合し始める。
⭐ Richemont(リシュモン)のブランド買収・成長の完全時系列
【1980年代:リシュモン誕生と宝飾帝国の基礎】
■ 1988年
🎯 Compagnie Financière Richemont(リシュモン)設立
南アフリカの富豪・ルパート家が国際事業を統合してリシュモンを創設。
この時点の核:
- Cartier(カルティエ)
- Piaget(ピアジェ)
- Baume & Mercier(ボーム&メルシエ)
※カルティエは 1979年にルパートが大部分を支配していた
リシュモンの誕生時点で宝飾・時計の“純金帝国”の基礎は完成
| 年 | できごと |
|---|---|
| 1979–1984 | ルパート家、Cartier(カルティエ)支配開始 |
| 1988 | Richemont 設立+Baume & Mercier 、Piaget(ピアジェ)買収 |
| 1996 | Vacheron Constantin 買収 |
| 2000 | IWC、Jaeger-LeCoultre、A. Lange & Söhne を同時買収 |
| 2000〜2005 | Panerai の統合完了 |
【1990年代:高級時計と筆記具による拡大】
■ 1993年
Café de Coral の持株を売却し、資金を確保
本格的な時計・宝飾拡大フェーズへ。
■ 1997年
Montblanc(モンブラン) 買収完了(段階的)
高級筆記具 → 後に時計事業にも参入。
■ 1997–1998年
Lancel(ランセル) 取得
レザーブランド(後に売却)。
※この時期、非中核資産の買収も多い。
【2000年代:超高級時計帝国の形成】
この10年間でリシュモンは世界最大級の時計グループへ進化。
■ 2000年
IWC(インターナショナル・ウォッチ・カンパニー) 買収
高級機械時計の中核ブランド。
■ 2000年
Jaeger-LeCoultre(ジャガー・ルクルト) 買収
「時計の時計メーカー」。
リシュモンの技術的バックボーンとなる。
■ 2000年
A. Lange & Söhne(ランゲ&ゾーネ) 買収
ドイツ・グラスヒュッテ最高峰。
リシュモンの“超高級”象徴ブランド。
→ 2000年に一挙に IWC / JLC / Lange を取得したことで、リシュモンは世界最大級の高級機械式時計グループとなった。
【2010年代:eコマースと高級宝飾の拡張】
■ 2010年〜2015年
Net-a-Porter(ネッタポルテ) 買収
高級ECプラットフォームをグループ化。
■ 2012年
Peter Millar(ピーター・ミラー) 買収
高級アパレル。
■ 2018年
YNAP(Yoox + Net-a-Porter)完全買収
→ 高級EC領域で世界最大級のデジタル帝国へ
【2020年代:再構築とオンライン移行】
■ 2020–2023年
- 非中核ブランド(Lancel, Dunhillなど)を整理
- EC投資を強化
- 時計・宝飾を軸に再集中
⭐ リシュモン買収年表(要点だけ)
| 年 | ブランド | 分類 |
|---|---|---|
| 1979 | Cartier(支配開始) | 宝飾の核 |
| 1988 | Richemont設立、Piaget(ピアジェ)買収 | グループ誕生 |
| 1996 | Vacheron Constantin(ヴァシュロン・コンスタンタン)買収 | 世界最古のウォッチメーカー |
| 1997 | Montblanc | 筆記具・時計 |
| 2000 | IWC | 高級時計 |
| 2000 | Jaeger-LeCoultre | 高級時計 |
| 2000 | A. Lange & Söhne | 超高級時計 |
| 2000 | Panerai(パネライ)買収完了(※) | 高級スポーツ時計 |
| 2000–01 | Lancel | レザー |
| 2010–2015 | Net-a-Porter | 高級EC |
| 2018 | Yoox + NAP 完全統合 | EC帝国 |
| 2020s | ChloéやDunhill整理(売却・縮小) | 再集中 |
(※パネライは Vendôme グループ経由で1997〜2000年にかけ買収・統合)
⭐ リシュモンの戦略的フェーズ
【フェーズ1:1988–1999】
カルティエを中心とした宝飾帝国 → 世界時計市場への布石
【フェーズ2:2000–2010】
IWC / JLC / Lange / Panerai を連続買収
→ 世界最大級の高級機械式時計グループに進化
【フェーズ3:2010–2020】
ECプラットフォーム(YNAP)で未来布石
→ 高級小売のデジタル覇権を狙う
【フェーズ4:2020–現在】
時計・宝飾に集中し直し
→ 世界最大のゴールド消費企業のひとつへ
⭐ 結論
▶ **リシュモンは1980年代から宝飾ブランドを核として成立し、Piage, VC, 2000年に IWC・JLC・Lange を同時に買収して時計帝国として完成した。**
▶ **金(Au)という観点では、
カルティエを持つリシュモンは「創業時から金帝国」だった。**
▶ **ブルガリ買収が転換点のLVMHとは違い、
リシュモンは最初から金と時計を本業にしており、2011年のLVMHによるブルガリ買収までは世界最大のゴールド消費グループであった。
🥇 第1位:Dior Group
年間 40〜60トン 使用
- Tiffany & Co(世界最大級の金消費ブランド)
- Bulgari(大量の18K地金ジュエリー)
- Chaumet
- Fred
- Dior Fine Jewelry
- LVMH
Diorは宝飾4ブランドの合計だけで Cartierと同等かそれ以上。
👉 世界最大の金消費企業グループ
🥈 第2位:Richemont
年間 30〜50トン
- Cartier(単独で年 15〜35トン)
- Van Cleef & Arpels(地金多い)
- Piaget(18K時計+ジュエリー)
- IWC、Lange、JLC など
Richemontは宝飾+高級時計で非常に多い。
🥉 第3位:Rolex Group
年間 2〜4トン
- 年産100万本 × 金無垢率5〜8%
- Day-Date、金サブ、金GMT など
- 1本あたり純金換算約100〜120g
👉 時計企業の単一ブランドとしては世界最大の金使用量

