スランプの脱出方法｜ブレイクスルー

スランプとは、やろうとしていることが思い通りにいかない状態が普段と比べて長い期間続くことである。このスランプは、今まで簡単にできていたことが急にできなくなる、または今まで動いていたものが動かなくなるように感じることである。

これはなぜ起こるかというと、問題が簡単であると矮小化するからである。同じことを続けるように見えたとしても、規模の大きな、より広域最適が必要となる問題に取り組んでいるので、これまでの局所的な問題解決アルゴリズムで解けなくなっていることをスランプと呼ぶ。

このスランプを脱出するためには、限られたエネルギーを局所的に集中させ、スランプの壁を焼け焦がすような指向性の高いエネルギーのかけ方が必要である。

つまり、やることをシンプルにし、何度も何度も繰り返すのである。シンプルにして、何度も繰り返すためには、その先が見えている必要がある。先にある北極星を見ながら、やることをシンプルにして何度も何度も繰り返す。スランプが起きると、やりたくなくなったり、他のことをやろうとすることが多いと思うが、それは問題から目を逸らしているだけである。

問題からは目を逸らさず、忘れずに何度も何度も試行する。そうすると、何度も試行しているうちに、神経がつながり、筋力がつき、数回では起こらない、例外的、奇跡的なブレイクスルーがたった１回起き、非線形な進化を遂げるのである。

これは高波の暴風の中でイカダに乗り、乱気流と積乱雲の中、たった数回だけ見えた北極星の方向に舵を取るようなものである。そのような生還者は歴史的にも存在するのだ。

一瞬見えた遠い光をしっかり捉え、確信を持って突き進み続ける。途中でやめればどんなに惜しくてもそれは敗者であり、最後まで突き進めば勝者である。物事には、0がいきなり100になるブレイクスルーが必ずある。