ベンチャーキャピタルのGP報酬相場
ベンチャーキャピタル(VC)のGP(General Partner)報酬の相場は、主に以下の3つの収益源によって構成されます:
1. GPコミットメント(自己資本拠出):
- GPもファンドに自己資金(1〜3%)を出資するのが一般的。
- インセンティブとアライメントを保証するため。
2. 管理報酬(Management Fee)
- 2%前後が標準(1.5%〜2.5%の範囲が多い)。
- 投資期間中(ファンド設立から約5年程度)はAUM(運用資産残高)ベース。
- 投資期間終了後は、コスト削減のためにコストベースや残存資産ベースで逓減(例:1.5% → 1.0%)。
例:
- 100億円のファンドで2%なら、年間2億円がGPに支払われる。
- これによりGPは、投資判断・起業家支援・LP対応などの運営コストをまかなう。
3. キャリード・インタレスト(成功報酬 / Carried Interest)
一般的な相場:
- **20%**がスタンダード。
- ファンド全体のリターンからハードルレート(LPへの元本+優先利回り(例:8%))を返済後に発生。
- これをキャリーと呼び、成功時にGPチームが得る実質的なインセンティブ。
変動要素:
- ファンドの実績・ブランド力が高いと20%超のキャリーを設定する例も。
- 初回ファンドでは**15%〜17.5%**など低めに設定されることもある。
- キャリーは通常、チーム内で分配(パートナーに多く、アソシエイト等に少額付与)。
株主の権利とは通常、リスクフリーの場合は米国債と同等のリターン、リスクを取るのであればSPYを超えるリターンを得ることである。超過リターンに対しての報酬が正当化されるというのが資本的報酬のスタート地点である。