時間の圧縮と社史の塗り替え現象|Topological Time Compression

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時間の圧縮と社史の塗り替え現象|Topological Time Compression

事業の成功は奥が深い。勝つということは常に不完全な状態で勝利を掴み取るということである。単なるスポーツなどの愛好会レベルでの勝利と、複雑な経済現象を巻き込んだ企業の勝利は質が違う。例えば、社史の記述。社史は企業の魂との対話である。その魂が本当はどのように生きたいのかを問う作業である。社史について考え、社史を紡ぎ出すとき、柔らかい仮の形状だった歴史が少しずつ変化し、紡ぎ出された真実の歴史を記述すればするほど、歴史と対話すればするほど、歴史が塗り変わっている実感があり、つい1分前に見た社史と、今の社史が変更され、目の錯覚ではなかったかと思うが、そうではない時がある。時が数年圧縮されているのを感じるのである。

時が圧縮されるというのは例えば、10数年前はつくばエクスプレスの地下鉄の中で起きたことであるし、つい先日シンガポールのマリーナで起きたことでもある。皇居前に建設されている門の形が変わったように感じる時もある。実は時間は相対的であり、時間の矢を持つバリオンレベルと、時間の矢を持たないクオーク未満のプランクスケールは全く法則が違うのである。時間は確実に圧縮する。昨日までの会社と、今日からの会社が全く別の時間領域に鞍点を超えていくことがある。周囲の会社も、時間が変更された時、我こそとせってくる気概のある会社もある。これまでの極大が極小に切り替わるタイミングでは、過去は塗り変わるのである。