Financial Soundness（財務的健全性）は、シンガポールMASの定めるFit and Proper Criteria（適格性基準）の明確な構成要件のひとつ です。
🔹 Fit and Proper Criteria：3つの柱（MAS公式） MASのFSG-G01ガイドライン では、適格性を以下の3本柱 に分類しています：
カテゴリ 概要 1️⃣ Honesty, Integrity and Reputation 誠実性・高潔性・信頼性（詐欺歴、解雇歴など） 2️⃣ Competence and Capability 能力・専門性（知識、経験、資格など） 3️⃣ Financial Soundness ✅ 財務的健全性（破産歴・債務不履行・経営関与先の破綻など）
🔸 Financial Soundness の定義（MASより抜粋） “A person should not be an undischarged bankrupt or be subject to bankruptcy proceedings, or have been a director or substantial shareholder of a company that has been wound up on the grounds of insolvency.”
⬇️ つまり以下が審査対象になります： 審査対象 内容 個人破産歴 免責前の破産、あるいは申立中もNG 裁判所・規制当局による差押・強制執行歴 財務管理能力への懸念対象 倒産企業での役職歴 清算された会社の取締役・大株主だった場合、理由説明を求められる 頻繁な支払い遅延・債務整理 クレジット事故も調査対象となりうる
🔹 VCFMやLFMC申請時の扱い ✅ Financial Soundness は申請の「落とし穴」になりやすいポイントです： 形式上の資本要件が緩くても、個人の過去の金融事故歴があるだけで審査通過困難 「海外の破産歴」も対象 （たとえ日本や他国でのことでも）関与していた企業の財務破綻も個人に責任が及ぶ （マネジメント層だった場合）🔸 対応策（実務） 対策 内容 ✅ 個人・関与企業の財務履歴の棚卸 過去10年分の法人登記、破産記録を自分で確認 ✅ シンガポール以外の国でも証明書取得 日本なら破産記録証明（東京法務局など） ✅ 破綻企業の清算内容を文書で説明 自分に責任がない場合、その理由を整理しておく
✅ 結論 質問 回答 Financial SoundnessはFit and Proper Criteriaの一要件か？ はい。3本柱のひとつとして明記されています。 非常に厳格 か厳格で、過去の企業関与歴まで審査対象です。 申請却下の理由になり得るか？ 充分にあり得ます。特に他国における破産歴や倒産企業の役員歴、株主歴がある場合は要注意。
