Source of Wealth|願望という資源の有限性の正確な認知

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Source of Wealth|願望という資源の有限性の正確な認知

力の源、源泉を探す運動の癖というのが富を構築するのに役に立つ。Source of Wealthはどこなのか。その源泉を手繰り寄せると、富の源泉とは、トロフィーや評価という外部要因ではないことがわかる。過去の栄光を記念したトロフィー、記念碑、勲章、褒章、賞状、盾、または著名な○○が身につけている、店に通っているという情報は想像以上に小さな力しか持っていない。王侯貴族やセレブリティなどが来店するというのはそのスキーマがあれば十分であり、実際に誰が来ているかを知る必要はないし、それを知ったところで購買には繋がらない。

富の源泉というのは常にリソースが限られており、富の保全と拡張とは限られた欲望、願望という原動力にレバレッジをかけることによって地球スケールや宇宙スケールを認知していくという運動なのだ。

そのような意味で、富とは自己完結したものである必要がある。自己完結しているにも関わらず、閾値を超えると急激に質量を増すような性質のものである。

したがって、有限回しか発生することのない「やる気」をいかに大切に活用するかということが重要であり、Source of Wealthは自分の中にあるということである。

増収、増益など様々な形にトラッキングすべき数字を変えてもさほど効果はないが、ROIC、IRR、オペレーティングレバレッジという社会の共通重力に基準を置くのは省エネ効果がある。

しかし、ROIC, IRR, オペレーティングレバレッジという言葉によって操作される質量がなんであるかを認知することができる人は少ないし、そのようなポジションにつける人も限られている。そのような意味で、ROIC, IRR, Operating Leverageという概念は教育によって普及すべき目標物であると言える。

但し、言語教育によってそれを普及することは難しい。形而上学的なコンセプトを、目の前に巻き起こる事業で理解していくのが一番早いだろう。

そのような意味で、空間を規定し、重力や熱運動をお越し、マテリアライゼーションと共に事業を形作るGAAS自体が、学校教育のようなものである。

一般的に掲げられることの多いROIC,増収増益にはリソースが無限にあるという幻想があり、増収増益で組織を拡大するよりも、すべての行動の原材料となる自分の願望がすぐに回数、質と共に尽きてしまうということをいかに認知できるかが勝負である。簡単に言えばどんなにうまい料理が並んでいたとしても、1日3食までくらいしか食べられない。最高級のむらさきうに、バフンウニ、アカウニを同時に板3枚分、一度にお腹いっぱい食べようとすると気持ち悪くなってしまう。もっと食べたいと思えるくらい少量だからちょうどいいのだ。

増収増益には、資源が無限にあるかのような幻想がつきまとう。本当に問われるのは、組織拡大ではなく、経営者自身の願望がいかに有限で、すぐに尽きてしまうものであるかをどれだけ早く認知できるかである。有限な願望が長いこと実現されないと、願望は実現しないものであるという認知バイアスに陥る。

増収増益はしばしば「無限のリソース」と「永続する願望」という誤った前提の上に成り立つ。だが、尽きるのは資源ではなく、むしろ経営者の“願望の方”である。その有限性を早期に認知できた者だけが、健全で持続可能な成長構造を築ける。

増収増益には、成長すれば資源が際限なく拡大するという幻想がある。しかし実際には、組織が大きくなるよりも先に経営者の願望が枯渇する。成長戦略の本質は、願望の有限性を正しく認知し、それに基づいて組織の規模・速度・方向を定義することにある。

富を拡張するためのヒントは想像以上に身近にある。身近にも関わらず解決していない課題があるのだ。身近な課題を解決するために、外に似たような課題を探しに行っている。まず隗より始めよというのは奥が深い。食べられる大きさの願望を解決しながら、より巨大な数を制御するというコツが必要だ。