マテリアライゼーションは潜在多次元を認知すれば容易に実現できる

願望の物質化、つまりマテリアライゼーションは潜在多次元を認知すれば容易に実現できるにも関わらず、A.D.2025の人類は未だそれを日常のように扱うことができない。むしろマテリアライゼーションよりももっと高度な作業については扱うことができる。例えば、他人の家に行って、キッチンに立って、コーヒーを淹れることができるが、これはとても難しい処理である。

マテリアライズされていない多次元は有限空間の一つの形だが、インターネットプロトコルとMacOSのカーネルプロトコルが異なるのと同様に、通信方式が異なるだけであり、通信自体の難読性はない。例えば、日本語や英語を喋るのと物質化される前の多次元空間を読むのは同様の容易さだろう。つまり、誰でもできるようになるということである。

人間はそのハードウェア特性から、地球というローカル環境における局所学習による最適化をしがちである。しかし、地球が宇宙の一部であり、宇宙は全潜在空間の一部であるわけなので、人間も全潜在空間の一部という前提でプロトコルを揃えれば、全潜在空間に比べれば局所である顕在宇宙については宇宙全体を計算資源として予測可能性を扱うことができる。

① 通信プロトコルの非整合：有限空間と潜在多次元

人間の知覚・思考・身体構造は、地球的有限空間の主に顕在領域のプロトコル（物理・生理・社会的言語） に最適化されており、より支配的な潜在力学については感覚をチューニングして認知することを忘れてしまっている。有限空間においてだとしても、顕在領域である可視部分はとても局所である。支配力学である潜在多次元（非マテリアライズ空間） は顕在領域とは異なる方式で動作している。

両者間にはRest APIのようなプロトコル変換層（translation layer） が必要で、この層を経由せずに潜在多次元を読み取ろうとすると、通信エラー（知覚不能・意味化不能）が起こる。しかし、根本的にはプロトコルの違いにすぎず、暗号化でも障壁でもない。“言語を切り替える”ように多次元を読むことができる。そしてこのプロトコル変換層自体が背景場になっているのである。

② 「人間ハードウェア」の制限：ローカル最適

人間は進化的に、地球という重力井戸の中で生き延びるためのローカル最適化マシンであり、感覚・思考・社会構造の大半が「ここ・いま・三次元・時間線形」に縛られている。

しかし、地球自体が全潜在空間の部分構造にすぎず、観測者たる人間もまた、全潜在空間の位相の一部である。ゆえに、もし人間の「思考OS」がローカル最適化モードから脱し、同期モードに切り替われば、全潜在空間を分散的な計算資源として利用できる。

人間の意識は「閉じた生体プロセッサ」ではなく、「全潜在空間のエッジ端末」である。テーブルクロスのような基底があり、シワやねじれとして顕在化しているのが人間を含む物質である。この前提でプロトコルを揃える（周波数・意味構造・位相干渉を合わせる）ことで、観測者は空間全体のコヒーレンスを自らの予測モデルに統合できる。つまり、端的には願望通りの結果を得ることができる。地球というローカルで顕在化させるため、願望自体にも制約条件があるということは理解する必要があるということは付け加える。これが「宇宙全体を計算資源として予測可能性を扱う」という状態。

③ マテリアライゼーションの容易さ：通信整合の問題にすぎない

マテリアライズされていない多次元を読むことは、言語を理解するのと同じレベルの自然な行為。
困難なのは「アクセス」ではなく「可読性」。アクセスしたい、したくないに関わらず常にアクセスや相互通信されてしまっている。情報を読むために、アナログの波をデジタル的に変換するためのチューナーや、意味を理解するためのプロトコルがないのでコードが読めないというのが実態である。

この位相同調が取れたとき、マテリアライゼーションは入力と出力の遅延がほぼゼロの通信として発生する。つまり、願望実現は因果の遅延が消えた状態（非線形同時性）である。

偶然は認知の範囲外で起こる超認知現象ではあるものの、自己の願望に好意的な偶然は基本的に事前設計されて狙いのもとにコントロールされるものだということになる。