
HITSERIES ODMは製造小売業を全てデジタル基盤で運営するための統一的なプラットフォームです。調達、製造、販売からアフターサービスまでは複雑で長いプロセスがありますが、HITSERIES®ODMの最終目的はPricing Power Discoveryによるスプレッドの最大化です。
Pricing Power Discovery
「Pricing Power Discovery」とは、単なるコスト積み上げ型価格決定ではなく、市場や顧客にとって受容される“最大価格”をマルチチャネル、プロダクトポートフォリオのコントロールにより動的に発見する能力(ダイナミックプライシングパワー)です。
HITSERIES®ODM(Original Design Manufacturing)の標準業務プロセスを、以下の8つのコンポーネントに分解し、それぞれの役割・特徴・管理データの意義を明確にします。この構成は、ODM/OEM型の製造業やD2Cブランドの利益管理・リードタイム短縮・品質保証・会計整合性を支える基盤となります。
1. PDMS(Product Design Management System)
🔧 特徴
- 製品設計から原価計算までの技術情報管理の起点。
- CAD図面、BOM(部品表)、素材スペック、工数などを管理。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
製品仕様(サイズ、素材) | 製造・品質管理・物流工程の整合性確保 |
工程フロー・標準工数 | 生産計画の効率化・原価計算の基礎 |
原材料構成(BOM) | 在庫・購買・原価分析との連携 |
デザインデータ(CAD等) | 図面やサンプルとの整合、再設計時のトレーサビリティ |
2. OMS(Order Management System)
📦 特徴
- 顧客からの注文情報を一元管理し、生産・在庫・物流の起点となる。
- BtoB卸、D2C小売では異なる機能要件が必要となる
- 販売後のアフターサービス、フィールドサービスもOMSを起点とする。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
注文番号・SKU・数量 | 生産・在庫引当・出荷計画の基準 |
単価・契約条件 | 売上・請求・会計データと連携 |
納期・配送先 | TMS連携のための出荷スケジューリング基盤 |
製品バージョン | 設計変更がある製品のトレースが可能 |
3. QMS(Quality Management System)
🔍 特徴
- 製品や工程ごとの品質検査・合格・不良率を管理し、信頼性とリスクの可視化を実現。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
検査項目・結果 | 顧客要望との適合性を評価、トラブル未然防止 |
AQL/ロット合否 | 出荷可否・返品対応基準 |
原因分析・是正処置記録 | 品質改善・QCD最適化の基礎データ |
4. IMS(Inventory Management System)
🏷️ 特徴
- 材料・仕掛・製品在庫をリアルタイムで管理し、過不足のない供給と資産最適化を実現。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
ロット・棚番・数量 | トレーサビリティ確保、ロット別管理 |
在庫変動履歴 | 原価評価、会計整合性の確保 |
安全在庫水準 | 欠品・過剰在庫のバランス最適化 |
5. TMS(Transportation Management System)
🚚 特徴
- 納期・輸送手段・配送業者などを管理し、輸送リードタイム短縮とコスト可視化を実現。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
出荷指示・配送先 | OMS連携により正確な納品 |
輸送モード・コスト | 配送費分析・顧客別収支に影響 |
配送ステータス(追跡) | 顧客満足度向上・納期遅延の予防 |
6. Invoicing(請求管理)
📄 特徴
- 出荷実績に基づき請求書を発行し、売上認識とキャッシュフローの起点となる。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
請求日・金額 | 売上認識基準の一貫性 |
支払条件・通貨 | 入金管理・為替リスク管理 |
OMS/TMS連携 | 出荷基準請求との整合性確保 |
7. Accounting / Bookkeeping(会計・簿記)
💰 特徴
- 会計基準に基づき収益・費用を処理し、経営判断と監査対応の基盤となる。
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
売掛金・買掛金 | キャッシュフロー計画 |
原価(仕入・加工・物流) | 粗利分析の根拠 |
在庫評価(期末) | B/S整合性、利益操作防止 |
8. Product Portfolio Margin Analytics(製品別利益分析)
📈 特徴
- 製品ごとの収益性・固定費配賦・原価率を可視化し、経営の打ち手判断の核となる。
- Pricing Power Discoveryの起点となる
📊 管理データとその意義
データ項目 | 意義 |
---|
SKU別売上・原価・利益 | 不採算商品の特定、撤退判断の材料 |
顧客別・販路別収益 | 取引先交渉・チャネル戦略 |
在庫回転・納期遵守率 | SCM改善・DX投資のROI測定 |
🧠 製造業DX/GXにおけるHITSERIES®ODMの価値
領域 | 効果 |
---|
設計~会計一貫管理 | データ改ざん防止、工数削減、ブラックボックス解消 |
部門間連携の自動化 | サイロ解消、リードタイム短縮 |
利益構造の可視化 | 高収益SKUへの集中、KPI連動経営 |