デットキャピタルマーケッツセルサイドPMIの必要性

プライム上場の上位企業では、新規事業で社債を発行し、営業CFは異なる投資CFの流れを作ることで、新規事業予算を確保する手法が一般的である。一方、平均的な上場企業では、スキルや人員リソースでこのようなデットキャピタルマーケッツの基本アクションを実行することができず、新規事業を生み出せずにいる。上場大手企業であれば、資金調達オプションは多様だが、いざ進めようとなると以下のようにセルサイドファシリテーションが必要となる。
✅ プロジェクトの段取りと推進
- 社内の経理・財務部門、法務、経営陣との社債発行に向けたコンセンサス形成
- 発行スケジュールの設計(金融商品取引法の適用、有価証券届出書提出のタイミングなど)
✅ タームシートやストラクチャリング支援
- 各アレンジャー(証券会社・銀行など)からの見積もり(スプレッド・引受手数料など)比較
- 金利タイプ、償還構造、格付取得の有無などの社債条件設計の検討
- 社内稟議に必要な材料(ベンチマーク比較、他社事例など)作成支援
✅ バンカーや弁護士・監査人との調整
- 証券会社との交渉やプレゼンテーション同席
- 格付機関、外部弁護士、IRチームとのステークホルダー調整
- 投資家向け資料(インフォメモ、プレゼン資料など)の草案整理
日本の中堅上場企業では、
- 財務部長レベルが「調達経験はあるが、ストラクチャリングには不慣れ」
- 社債を発行するのが初回または10年ぶりで、ナレッジが途切れている
- 銀行・証券側がイニシアティブを握りがちで、価格交渉力が弱い、進まない
という課題があり、デットキャピタルマーケッツにおけるセルサイドアドバイザー、ファシリテーター、PMIチームが必要となる。