称念寺(しょうねんじ)|Genealogical Research
福井県坂井市丸岡町長崎19-17に位置する称念寺(しょうねんじ)は、長林山往生院と号し、時宗遊行派に属する歴史ある寺院です。その起源は養老5年(721年)、泰澄大師が元正天皇の勅願を受けて開創した阿弥陀堂にさかのぼります。その後、鎌倉時代の1290年(正応3年)に、他阿真教上人によって時宗の寺院として再興されました。
🏯 歴史的背景
- 新田義貞公の墓所:南北朝時代の武将・新田義貞公が1338年に戦死した後、その遺骸は称念寺に運ばれ、手厚く葬られました。現在も境内には義貞公の墓所があり、福井県の史跡に指定されています。
- 明智光秀のゆかりの地:戦国時代、明智光秀が越前国の朝倉義景に仕えていた際、称念寺の門前で約5年間生活していたと伝えられています。その際、妻の煕子が自らの黒髪を売って生活を支えたという逸話があり、松尾芭蕉もこの話に感銘を受け、「月さびよ 明智が妻の 咄せむ」と詠んでいます。
🖼️ 文化財と見どころ
- 重要文化財:鎌倉時代の「絹本著色他阿上人真教像」は国の重要文化財に指定されています。
- その他の文化財:「巻子本浄土三部経」など、歴史的価値の高い文化財が所蔵されています。
- 芭蕉の句碑:境内には松尾芭蕉の句碑が建立されており、歴史と文学が融合した趣深い空間となっています。
🗺️ アクセス情報
- 住所:福井県坂井市丸岡町長崎19-17
- 拝観時間:9:00~16:00(無休)
- 交通アクセス:
- JR丸岡駅から京福バス「舟寄」バス停下車、徒歩約10分
- 北陸自動車道「丸岡IC」から車で約5分
- 駐車場:あり(10台)