一回の心拍に現れる波形|PQRST波
🔷一回の心拍につき、5〜6種類の波形成分が現れ、合計約0.6〜1.0秒程度続きます。
✅ 一回の心拍における標準的な波形構造(PQRST波)
1回の拍動は、以下の5つの波形で構成されます:
波形 | 時間 | 意味 |
---|---|---|
P波 | 約0.08秒 | 心房の興奮(収縮)開始 |
PR間隔 | 約0.12〜0.20秒 | 心房→心室への電気信号伝達の準備 |
QRS波群 | 約0.06〜0.10秒 | 心室の興奮(収縮)開始(Q→R→S) |
ST部分 | 約0.10〜0.20秒 | 心室が完全に興奮している持続期間 |
T波 | 約0.16秒 | 心室の回復(再分極) |
(U波) | 0.1秒前後(不定) | 一部の人に見られる心室のさらなる回復波(不明瞭) |
■ 合計所要時間(1心拍あたり)
- 通常:0.6秒〜1.0秒程度
- 例:心拍数60回/分 → 1拍 = 1.0秒
- 心拍数100回/分 → 1拍 = 0.6秒
🌀 全体イメージ(順番と長さの感覚)
↑ ↑ ↑ ↑ ↑
P → PR間 → QRS群 → ST部分 → T波 (→ U波)
|--0.08--|--0.20--|--0.10--|--0.20--|--0.16--|
- 時間はすべて「おおよその平均値」
- 「QRS波」が最も急峻で強い
- 「T波」はゆるやかで、心拍の“間”のような余白
✅まとめ
1回の心拍で、P-QRS-T(+U)という5〜6の波形が、約0.6〜1.0秒にわたって展開されます。