Carolus Linnaeus|カール・フォン・リンネ
カール・フォン・リンネ(Carl von Linné, ラテン語名:Carolus Linnaeus)は、近代生物分類学の父と呼ばれるスウェーデンの博物学者・医師・植物学者です。
🧑🔬 カール・フォン・リンネの基本情報
項目 | 内容 |
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生誕 | 1707年5月23日(スウェーデン・リンネー地方) |
死没 | 1778年1月10日(スウェーデン・ウプサラ) |
国籍 | スウェーデン |
専門 | 博物学、生物分類学、植物学、医学 |
肩書き | ウプサラ大学教授、王立スウェーデン科学アカデミー創設メンバー |
ラテン語名 | Carolus Linnaeus(著作ではこの名前を使用) |
貴族叙任後の名 | Carl von Linné(1761年にスウェーデン王より授与) |
📚 主な業績
1. ✅ 二名法(Binomial Nomenclature)の確立
- 生物の種を「属名+種小名」で命名する方式を確立。
- 例:ヒト → Homo sapiens
- この方式は現在も国際命名規則(ICZN/ICN)で公式採用されている。
2. ✅ 『自然の体系(Systema Naturae)』(1735年 初版)
- 生物を体系的に「階層的分類(界・門・綱・目・科・属・種)」で整理。
- 第10版(1758年)が分類学の出発点とされており、現代でも「種の公式記載」の起点年になっている。
3. ✅ 植物分類の標準化
- 花の形や雄しべ・雌しべの数に基づく「人工分類体系」を提案。
- それにより、混乱していた植物命名を統一。
🌍 リンネの思想と影響
観点 | 内容 |
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🎓 教育的影響 | 多くの弟子を世界各地に派遣(「リンネの使徒たち」)し、分類学の基礎を世界中に広めた。 |
🧬 進化論との違い | リンネ自身は**「種は不変で神が創造した」と信じていた**(進化論前夜の思想)。 |
🌱 文化的影響 | スウェーデンでは今でも紙幣や切手に彼の肖像が使われているほど国民的存在。 |
🧾 名言
“Deus creavit, Linnaeus disposuit”
「神が創造し、リンネが配列した」
→ 創造された自然の秩序を、リンネが科学的に整理したという意味。
📌 まとめ
カール・フォン・リンネは、分類学を「体系化された科学」にした功績によって、「近代生物分類学の父」として今日でも世界中の生物学に影響を与えています。